評価額4,060億円!ついに上場するフリマアプリ「メルカリ」創業経緯と独特のキャッシュフローに注目

かねてより上場が噂されていた「メルカリ」が、ついに東証マザーズに新規上場することが発表されました。

E34064:株式会社メルカリ (法人番号)6010701027558 S100CY9H:有価証券届出書(新規公開時)

日本では数少ないユニコーン企業として知られ、2013年7月のサービス開始から5年足らずでの上場。

今回の新規上場における想定仮条件は2,200円~2,700円(平均価格2,450円)で、上場時発行済株式数が1億3,533万株なので、ざっくり計算すると2977億円から3654億円(平均だと3316億円)の時価総額となる見込みです。

(編集注:公募価格が3,000円で決定したので、時価総額は4060億円となります)

ここ5年の業績推移についても見てみましょう。

当初は取引手数料を取っていなかったため、2014/6期まで売上はゼロ円。

そこからわずか3年で220億円まで売上高が急拡大しています。

2016年6月期の決算公告では、売上高122億円、営業利益32億円以上となっていました(参考)から、メルカリ本体は黒字で、海外事業や子会社「ソウゾウ」で思いっきりアクセルを踏んでいるのかもしれません。


今回のエントリでは、新規上場が発表された「メルカリ」という会社について、あらためてまとめてみたいと思います。


メルカリ前史:『楽オク』から『まちつく!』まで

創業者の山田進太郎氏は愛知県出身、1977年生まれ。有名人でいえば、安室奈美恵や中田英寿などとと同世代です。

早稲田大学に在学中、楽天でインターンした際、「楽天オークション」の立ち上げを経験。

同時に、独学でプログラミングを勉強して『映画生活』というサイトを開発します。


その中でWebサービスを作る楽しさに目覚めた山田氏は大学を卒業後、2001年に「(株)ウノウ」を設立。

当初は社員を雇わず、外部のプログラマとともに受託で開発案件を請け負っていたようです。


当時からアメリカに行きたいという思いが強かった山田氏は、応募したグリーンカードに当選。

2004年にアメリカに移住することになります。


そこで出会った現地のおばさんと飲食店を共同で経営することになったものの、飲食店で相手にできるお客さんは月に数千人といったところ。

しかし、『映画生活(後にぴあへ事業譲渡)』の利用者数は100万人近くに達しており、文字通り桁違い。


多くの人にサービスを届ける方が面白みを感じられることに気づいた山田氏は、インターネットの世界に本格的に身を投じることを決意します。

2005年には写真共有サイト『フォト蔵』、2009年にはソーシャルゲーム『まちつく!』などを展開。

『まちつく!』のヒットが契機となり、2010年にはアメリカの大手ソーシャルゲーム企業「Zynga」によって買収されます。

2012年にはZynga Japanを退職すると、そのまま半年弱ほどの期間で世界一周の旅に。


その中で、「不要になったものを捨てるのではなく誰かに譲り、それをまた大事に使うことで無駄をなくしていく」ことが世界的な潮流となっていることを洞察。
それが、フリマアプリ「メルカリ」のインスピレーションにつながったようです。


設立から2年で1000万ダウンロードを突破

会社が設立されたのは、2013年2月のことで、当初の社名は「(株)コウゾウ」というものでした。

同年7月にフリマアプリ「メルカリ」を開始すると、11月には社名を「メルカリ」に変更。

2013年12月には早くも100万ダウンロードを突破。


2014年5月には300万ダウンロードを突破したほか、テレビCMも開始。

当時、大流行していたリアリティショー『テラスハウス』のキャストを抜擢し、話題になります。

サービス開始から1年足らずと、極めて早い段階でのテレビCM開始でしたが、結果的にはこれが大躍進につながります。

若い女性を中心に利用が進み、2014年9月にはダウンロード数が500万、2015年1月には1000万を超えるまでに。


その一方、2014年8月にはアメリカ版アプリも開始しており、翌年7月には350万ダウンロードを突破。

2014年3月には14億5000万円、10月には23億6000万円と、大規模な資金調達を行ったことでも注目を集めます。


この辺りから、未上場とはいえすっかりビッグネーム感が出てきたメルカリですが、2015年9月には新規事業のための子会社「ソウゾウ」を設立。

翌年はじめには地域コミュニティアプリ『メルカリ アッテ』をスタートするなど、新たな事業展開も模索。

2017年6月にはFacebook幹部だったジョン・ラーゲリン氏を参画したり、7月には「メルカリ・ファンド」を開始してベンチャー投資をはじめるなど、もはやスタートアップというよりはメガベンチャーとして躍進を続けます。

ベンチャー業界のビッグネームや、IT企業に勤める優秀なエンジニアが、ことごとくメルカリに吸い込まれていくと言われるようになったのもこの頃あたりでしょうか。

2017年11月には、金融関連の事業に進出するための子会社「メルペイ」を設立。元グリー取締役の青柳直樹氏が代表に就任したことでも話題になります。


メルカリの事業KPIをピックアップ

それでは、ここからメルカリの決算数値について読み解いていきましょう。

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