
世界各国で「戦略的パクリ」を展開!ドイツのインキュベーター『ロケット・インターネット』(前編)
- 1999年『eBay』のコピーを作ると3ヶ月後に51億円で売却
- 模倣をベースにした成功スタイルを確立し、2007年にロケット・インターネットを設立
- Groupon創業者はロケット社が作るオペレーションの質の高さを評価
ドイツのインターネット系企業に「ロケット・インターネット」があります。
彼らはいわゆる「インキュベーター」で、生まれて間もないスタートアップ企業に投資し、積極的に事業に関わって大きく育てるのが仕事です。
ロケット・インターネットは、シリコンバレーで成功したスタートアップ企業を徹底的に「パクる」ことでも知られています。
古くはAmazonから、Facebook、Airbnb、Grouponなど、ありとあらゆる成功したスタートアップのアイデアを丸パクリしては、アメリカ以外の市場で展開。
単に彼らのことを「このパクリ野郎」と思っている人は少なくなく、評判はあまり良くありません。
ただ、そういった印象を持たれるのも彼らが成功しているからであり、(アイデアはパクリだけど)成功するスタートアップを確度高く生み出してきたというのは事実。
日本でも孫正義氏が「タイムマシン経営」として、ある意味では近いアプローチで成功した起業家です。

エコ先進国ドイツで電動スクーター乱立!「TIER」「Flash」「WIND」
- TIER創業者は学生時代に中古買い取りサービスを起業
- Delivery Hero共同創業者が立ち上げた「Flash」
- 最古参(といっても2017年)「WIND」創業者も起業家
- 資金調達額では「Tier」「Flash」が拮抗、「Wind」は日本進出へ
ヨーロッパの中で電動スクーター市場が盛り上がってきたのがドイツです。EU最大のGDPを誇るドイツといえば自動車ですが、マイクロモビリティも着々と浸透中。ベルリンが拠点でライバル関係の3社があります。

ドイツのロケット・インターネット発!NYSEに上場申請したアフリカの大手EC「JUMIA」
- 四半期GMVは392億円(前年+57%)
- 直販による売上が6割以上、販売者への有料課金が伸長
- 残キャッシュは1億ユーロ、営業CFはマイナス1.4億ユーロ
- 2022年にはモバイル浸透率73%に達するアフリカ
ドイツのインキュベーター、ロケット・インターネット発である「JUMIA」の上場申請書類が公開された。アフリカの大手Eコマース企業となったJUMIAが、現時点でどのような成長をとげているのか確認したい。
四半期GMVは392億円(前年+57%)
世界40カ国でフードデリバリーサービスを展開!前年+50%超の拡大を続ける『Delivery Hero』
- 2011年設立、積極的な資金調達で拡大して2017年に株式上場
- 40カ国以上でサービスを展開、売上の83%が国外
- マーケティング費用と人件費に積極投資、近年はデリバリー費用が増大
- 国・市場の大きさに関わらず多国籍で積極的なM&Aを展開
今回は、ドイツに本社をおくフードデリバリー・コングロマリットの「Delivery Hero」についてまとめます。
投資先の時価総額がNASDAQの2割超を占める!最強のベンチャー投資ファンド「セコイア・キャピタル」
- 半導体業界出身「ドン・バレンタイン」が1972年に設立して1974年にアタリに出資
- 1976年、創業間もないアップル社にマイク・マークラを紹介
- ジャーナリスト出身のマイケル・モリッツを抜擢し、Yahoo!やGoogleにも投資
- 中国ベンチャーの勃興を予期し「セコイア・チャイナ」の創立にも成功
今回取り上げたいのは、アメリカの老舗ベンチャーキャピタル「セコイア・キャピタル」です。
1972年にドン・バレンタインによって設立され、AppleやGoogle、Oracle、PayPal、YouTube、Yahoo、Stripeなど、そうそうたるベンチャー企業への投資を成功させてきました。
「最高に嫌なヤツ」のおかげ!?「シリコンバレー」はどのようにして始まったのか
日本でも「スタートアップ」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、当然ながら「新しい中小企業」という存在自体は昔からありました。(どんな企業も最初はそうです)
それではなぜ近年「スタートアップ」という名前が定着したのか。