【永久保存版】宅急便はどのように普及したのか(前編)

今では当たり前のものとなっているクロネコヤマトの「宅急便」。

「個人向け宅配」という巨大なネットワークをどのようにして作ってきたのか。

その戦略を紐解くと、キラーポイントとなった「翌日配送」というコンセプトや、それを実現するためのネットワーク、そして数値戦略などが明らかになりました。

現代は「ネットワーク効果」の重要性について触れられることが多いですが、早くからその本質を見抜いて作られたのが「宅急便」事業です。

前編では、小倉康臣氏によるヤマト運輸の創業から、戦後に経営難に陥るところまでについてまとめたいと思います。

日本一のトラック会社を作った創業者・小倉康臣

創業者の小倉康臣氏は1889年、東京・京橋生まれ。

25歳で八百屋を起業したのち、第一次世界大戦後に「自動車時代が到来する」という確信を持つようになります。

1919年、日本全国のトラック台数はわずか204台しかありませんでした。

そんな時代にトラック4台を保有する銀座の運送会社としてスタートしたのが「大和運輸」です。

15名の社員(うち乗務員8名)とともに当初から株式会社として発足し、1923年には慶応大卒の新卒社員を採用するなど、当時としては先進的な経営でした。

1924年には運転手に制服を着用させるというアイデアも発案します。

警察官と同じ型の帽子、襟付きの制服と乗馬ズボンというスタイルにより、会社の信用を大きく高めました。

1927年には康臣氏がロンドンで開催された「万国自動車運輸会議」に参加し、会議後にロンドンの運輸会社であるカーターパターソン社を視察しました。

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