2018年10月07日 20:00

金融マンが愛用した「BlackBerry」の現在:ソフトウェア企業に転身して黒字化!

今回はかつてビジネスマンの間で大人気だった携帯端末「BlackBerry」の現在に迫っていきたいと思います。

公式HP

BlackBerryは1984年、「Research In Motion」という名前で創業されました。

創業者はカナダ・ウォータールー大学のMike Lazaridis氏とウィンザー大学のDouglas Fregin氏。

創業時はまだ二人とも工学部の学生で、Research In Motionは北米で初めて無線技術の開発に取り組んだ企業でした。

1990年、フィルムスキャン端末「DigiSync Film KeyKode Reader」を発表し、その2年後にスウェーデン発祥の無線技術「Mobitex」を活用した初の商用無線交換器を発売開始。

1996年に2者間メッセージ通信デバイス『Inter@ctive Pager』、1998年に『RIM 950 Wireless Handheld』と、立て続けに革新的なデバイスを発表します。

そして1999年、Eメールシステム『BlackBerry』の提供を開始

端末名というイメージが強いBlackBerryですが、実はもともとEメールシステムの名称でした。

『Wireless Handheld』と組み合わせることによって、モバイル端末から社内ネットワークへのアクセスが可能となります。

送受信が有線接続に限定されていた当時、外出先でもメールのやりとりができるBlackBerryはビジネスマンの間で大ヒットしました。

2002年に音声通話機能を搭載したモバイル端末『BlackBerry 6710』を発売し、以後はBlackBerryブランドでモバイル端末を展開していくこととなります。

2004年にBlackBerryのプラットフォームはアメリカ政府からセキュリティ認証「FIPS 140-2」を取得し、イギリスの政府機関も使用を開始。

オバマ大統領も長年のBlackBerry愛好家として知られていますが、2016年まではセキュリティ上の理由でアメリカ国家安全保障局からBlackBerry以外の使用許可が降りていなかったそうです。

セキュリティ性能の高さが評価され、金融機関やハイエンドなビジネスマンの間ではBlackBerryを持っていることがステータスにもなっていました。


しかし、スマートフォンの登場で状況は一変。

2013年に社名を『BlackBerry』に改めてブランド力の維持を図りましたが、キーボード搭載が大きな特徴だったBlackBerry端末ですが、iPhoneを筆頭とするスマートフォン勢に多くのユーザーを奪われてしまいました。 


業績推移を確認してみましょう。

売上高は199.1億ドルまで達した11/2期を境に減少を続けています。

18/2期の売上高は8.7億ドルで、7年間で20分の1となってしまいました。

直近の営業利益は2.8億ドル。

5年間続いていた赤字からの脱却に成功し、営業利益率は30.4%となっています。

2008年のリーマン・ショックと2011年以降の業績悪化というダブルパンチを食らい、時価総額は10分の1以下に減少しました。


ハードウェア製造から撤退し、ソフトウェア企業へピボット

BlackBerryは現在、事業セグメントを「ハードウェア」と「ソフトウェア&サービス」の2つに分類しています。

さっそく各セグメントの売上推移を見てみましょう。

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ブラックベリー・リミテッド
2018年07月27日 12:00

【必見】Appleより原価率が低くなった!サービス収入が210億ドルに達した「Amazon」2018年2Q決算

Amazonのサービス売上210億ドルの出どころ
売上原価率がAppleよりも低くなった
過去12ヶ月で218億ドルもの営業キャッシュフロー

Amazonの2018年2Q決算が出たので、まとめていきます。

リンク

2018年08月01日 20:00

3Qまでの営業キャッシュフローは579億ドル!批判を覆し『iPhone』販売台数を増やした「Apple」

すべての地域で過去3年最大の売上(3Q)を記録
サービス収入が100億ドルに迫る勢いで拡大
「iPhoneX」の売れ行きはどうなのか?
コスト構造はあまり変わっていない
目前に迫ってきた前人未到の「1兆ドル企業」

Appleの2018年9月期3Q決算が発表されたので、まとめていきたいと思います。

まず全体の業績ですが、直近5年のQ3売上としては最高の532億ドルとなりました。

2018年12月11日 20:00

「ふるさとチョイス」のトラストバンクを48.1億円で買収!フラッグシップモデルで32%増収の「チェンジ」

「ふるさとチョイス」のトラストバンクを48.1億円で買収!フラッグシップモデルで32%増収の「チェンジ」
人口減少による生産性の低下を危惧した元アクセンチュア社員が設立。売上は15.9億円(+31.5%)、営業利益は5.1億円(+55.3%)  
IT事業:業界最大手を狙って、ITサービスを提供。他社のサービスを取り込み無用な競合を避ける。
投資事業:ベンチャー企業のIPO向けた支援プログラムを提供
販管費率が8.3%減少。18/9期のFCFは2.8億円。
自社の2倍の売上を誇るトラストバンクを48.1億円で買収。トラストバンクが持つ地方自治体とのパイプを活かし、パブリテックに取り組む

今回は、2018年11月に「ふるさとチョイス」事業を展開するトラストバンクを買収した「チェンジ」(証券コード:3962)についてまとめていきます。

(公式HP)

人口減少による生産性の低下を危惧した元アクセンチュア社員が設立。売上は15.9億円(+31.5%)、営業利益は5.1億円(+55.3%)  

2018年12月27日 07:00

フォードやボーイングが愛用!機械シミュレーションSaaSのパイオニア「Altair Engineering」

フォードやボーイングが愛用!機械シミュレーションSaaSのパイオニア「Altair Engineering」
CEOはフォード出身の機械エンジニア。2017年の売上は3.3億ドル
自動車メーカーTOP15社、航空機メーカーTOP10社が顧客。ソフトウェア売上比率が75%に
ストック収益の積み上げで売上原価率が改善傾向。現在の時価総額は18億ドル
今後の成長ドライバーはIoT領域(市場規模: 360億ドル)

今回取り上げるのは機械設計などのシミュレーションツールをSaaSで提供するアメリカ企業「Altair Engineering」(ティッカーシンボル: ALTR)です。

公式HP

CEOはフォード出身の機械エンジニア。2017年の売上は3.3億ドル