観測衛星を2機打ち上げ!年間累積DAUが8億もある世界最大の民間気象情報会社「ウェザーニューズ」
今回はお天気情報を提供している「ウェザーニューズ」について見ていきたいと思います。
創業者である石橋博良氏は1974年、千葉県出身。
もともとは「おでん屋」になろうと考えていたそうですが、高校時代、お兄さんに言われて勉強してみたらクラスで3番目になってしまい、大学への進学についても考えはじめます。
そんな時に親戚の商社マンの話を聞き、将来は世界を相手に仕事をしたいと思うようになりました。
北九州大学外国語学部に進学し、1968年に当時の10大商社の1社に数えられていた安宅産業(1977年、伊藤忠商事に吸収合併)に入社しました。
石橋氏はメイン事業である木材建材本部米材部に配属。
米材部は、アメリカで山を買って切り出した木材を日本に船で運んで売るのが仕事です。
この中で、船を手配する業務は「用船」と呼ばれ、石橋氏は用船を担当していました。
人生を大きく変える事故が発生
社内でも認められ始めた1970年、人生を変える大きな事故が起きます。
大阪港に寄港する予定で丸太を積んだ船を用船していましたが、混雑のため荷おろしまで10日ほど待たなければいけないことが判明。
それでは2,000万円近くの追加チャーター料が発生してしまうので、1日で荷下ろしができて迂回料も発生しない福島県の小名浜港に変更しました。
ところが、船が小名浜港に到着してすぐに大型の低気圧(台風)が急速に発生し、船は沈没して15人の乗組員が亡くなってしまいました。
当時はまだこのような気象を予測することができず、海上気象提供サービスは存在していませんでした。
その頃、アメリカのベンチャー企業であり「海の気象台」と呼ばれていた世界初の民間気象情報会社「オーシャンルーツ」が日本に進出してきたことを知り、気象業界に飛び込むことを決意します。
1972年にオーシャンルーツに入社し、1976年にはオーシャンルーツ日本支社の代表取締役に就任しました。
ある時、仕出し弁当会社から明日の天気を教えて欲しいと言われました。
仕出し弁当会社は運動会など大きなイベントがあると儲かりますが、雨が降るとお弁当が無駄になってしまいます。
石橋氏はイベントが行われる地域に限定した気象予報を深夜1時に送るサービスを開始。
当時、親会社のオーシャンルーツは「一番儲かる海洋気象の専門家でいい」という考えが強く、石橋氏が始めた海以外の分野は赤字でした。
そこで、石橋氏はオーシャンルーツを退職し、海洋以外の事業部門を1億8000万円でMBOというかたちで買い取って独立。
1986年に(株)ウェザーニューズを設立します。
個々に最適化された気象情報の提供を目指して、様々な分野のエキスパートを集めていきました。
1993年には親会社だったオーシャンルーツを吸収合併し、世界最大の民間気象情報会社となります。
順調に事業を拡大していき、2000年に気象会社として世界で初めてナスダックジャパン(現在:ジャスダック)に上場します。
それでは、業績を見てみましょう。
2018/5期の売上は159億円と大きく売上を増加させています。
営業利益は26億円と減少傾向にあります。
20%を超えていた営業利益率は16.2%と10%台にまで低下しています。
業績を着々と伸ばしているウェザーニューズの事業内容についてまとめていきたいと思います。
独自の観測インフラを持つウェザーニューズ
ウェザーニューズでは気象情報を提供するために、3つの方法で気象観測データを集めています。
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