2018年12月03日 12:00

「最高に嫌なヤツ」のおかげ!?「シリコンバレー」はどのようにして始まったのか

日本でも「スタートアップ」という言葉が聞かれるようになって久しいですが、当然ながら「新しい中小企業」という存在自体は昔からありました。(どんな企業も最初はそうです)

それではなぜ近年「スタートアップ」という名前が定着したのか。

この背景を考えると、資金提供者である「ベンチャー・キャピタル」の存在が大きいと言えます。

Shutterstock

日本の大企業の多くは、小さな個人商店から始まったものや、財閥の元で大きくなったものがほとんどです。

銀行からの借入で商売を始めるか、巨大資本の傘下で始まるケースが多く、現在も割合的にはその方が多いはずです。

ところがこの20年、ベンチャー企業に「投資」して株式の一部を保有し、会社が成長したら売却してリターンを稼ぐ、というケースが増えてきたのではないでしょうか。

もちろん、このモデル自体は日本でも古くからありました。(そもそも株式会社がそういうもの)

1972年に日本初のVCと言われる「京都エンタープライズデベロップメント」が設立され、翌年に日本合同ファイナンス(現・ジャフコ)が設立。

ところが、ジャフコ以前に設立されたVC(3社)はどれも姿を消しており、日本のベンチャー・キャピタルの発展はスムーズには行かなかった現実があります。

直近の状況では、日本のベンチャー投資額が数千億円規模にとどまっているのに対し、アメリカは7.5兆円、中国は2.1兆円にまで達しています。

GDPでは日本が4.9兆ドルなのに対してアメリカは19兆ドル(3.9倍)、中国は12兆ドル(2.4倍)ですから、ここまで大きな差はありません。


ここまで差が開いてしまった要因は色々考えられますが、今回はその点には触れません。

それよりむしろ、アメリカのベンチャー・キャピタルの歴史から学べることがあるのではないでしょうか。

AppleやGoogleをはじめ超ビッグな企業がいくつも誕生していることはもちろん、発祥のストーリーが非常に面白いのです。

そして、その背景を考えると、当初からテクノロジー志向だった「シリコンバレー」の歴史を抜きにしては語れません。


今回のエントリでは、現代の情報社会の源流がどこにあるのかを理解するため、アメリカ「シリコンバレー」の発祥について整理してみたいと思います。


最高に「嫌なヤツ」だった半導体の発明家、ショックレー博士

シリコンバレーの歴史は、アメリカの物理学者であり発明家のウィリアム・ショックレーという人物にまでさかのぼります。

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スタートアップ
2017年10月31日 21:41

世界最大の半導体メーカー、Intel Corporationの事業数値をさかのぼる!

地域別の売上高
コスト構造
資産の内訳
資産の調達源泉
キャッシュフローの状況

今回は「インテル入ってる」のCMで有名なIntel Corporationについて取り上げます。

Intelは1968年にフェアチャイルド・セミコンダクター社を退職したロバート・ノイスやゴードン・ムーアらにより設立されました。

2019年01月25日 12:00

13%増収で通期売上700億ドル突破!一方で中国減速に「赤信号」を灯した「インテル」2018年決算

13%増収で通期売上700億ドル突破!一方で中国減速に「赤信号」を灯した「インテル」2018年決算
通期売上708.4億ドル(+12.9%)、営業利益率が32.9%に上昇
データセンターの四半期売上は60.7億ドル(増収率8.7%に減速)
データセンターのセグメント利益率は50%以上をキープ
中国減速を見込んで2019年は1%増収にとどまる見込み

CPU業界の巨人「インテル」(ティッカーシンボル:INTC)が2018年通期決算を発表したのでまとめていきます。

2018年4Q決算説明資料


2019年01月01日 20:00

120社以上の投資先がIPO!100年続く老舗VC「Bessemer Venture Partners」の名前に隠された秘密とは?

120社以上の投資先がIPO!100年続く老舗VC「Bessemer Venture Partners」の名前に隠された秘密とは?
「カーネギースチール」の資産管理会社としてスタート
「Bessemer」という名前の由来
これまでのIPO数は120社以上
投資し損ねた「アンチ・ポートフォリオ」も公開

今回ピックアップしたいのは、アメリカの歴史あるベンチャー・キャピタル「Bessemer Venture Partners」です。

公式HP

BessemerはこれまでLinkedinやYelp、Shopify、Wix.com、Twilioなど様々な企業に投資してきました。

2019年01月04日 12:00

新興国など40カ国以上で展開!ロケット・インターネットの代表的ポートフォリオ企業まとめ

新興国など40カ国以上で展開!ロケット・インターネットの代表的ポートフォリオ企業まとめ
10カ国でトップシェアを握るミールキット『HelloFresh』
アフリカ初のユニコーン企業『JUMIA』
新興市場のファッションEC集団『Global Fashion Group』
ドイツの家具EC『home24』
40カ国でフードデリバリーを提供『Delivery Hero』
家具のメディアEC『Westwing』

先日、インターネット業界のパクリ工場と揶揄されるロケット・インターネットについて調べました。

しかし、いくらシリコンバレーが軽蔑しようとも、彼らが世界中で巨大なインターネット企業を作り続けていることは事実です。

現時点で「アクティブ」なポートフォリオ企業は100社を超え、合計の従業員数は3.3万人を超えているそうです。

2018年12月22日 20:00

伝説の投資家も師事を仰ぐ!世界一稼ぐサッカークラブの礎を築いた男「アレックス・ファーガソン」の半生(前編)

伝説の投資家も師事を仰ぐ!世界一稼ぐサッカークラブの礎を築いた男「アレックス・ファーガソン」の半生(前編)
スコットランドの「労働者階級」生まれ。厳格な父のもと「規律」が骨の髄まで染み込む
機械技師として働きながらアマチュアクラブで選手キャリアをスタート
母から学んだ「失敗と向き合い、決して負けを認めない姿勢」。奇跡的な1日にチャンスをモノにしてスターダムへ
夢のレンジャーズ移籍後に味わった挫折。信念という「最強のパートナー」を携えて新天地でも奮起
監督生活の第一歩はキーパーすらいない地元チームから。3か月で上位クラブに引き抜かれる

サッカーチームの監督は企業経営者との共通点が多いと言われます。

厳しい勝負の世界で最も難しいのは「勝ち続ける」こと。

その観点において決して欠かせない人物がいます。