行政サービスの99%がデジタル化!エストニアにスタートアップが多い理由とユニコーン2社まとめ
2018年12月09日 20:00

行政サービスの99%がデジタル化!エストニアにスタートアップが多い理由とユニコーン2社まとめ

Skypeを生んだ国であることや行政サービスの99%が電子化されているなど、何かと話題の多いエストニア。


今回のエントリでは、「エストニアのデジタル化を支える仕組み」と「スタートアップが多い理由」、最後にエストニアの「ユニコーン企業2社」についてまとめていきます。

行政サービスの99%デジタル化を支える2つの仕組み「e-IDカード」「X-Road」

エストニアはバルト海とフィンランド湾に接する北欧の国です。

人口は130万人ほどしかおらず、これは岩手県の人口(131万人)とほぼ同じくらいです。

総面積は4.5万平方kmほどで、日本の国土(37.8万平方km)の10分の1ほどしかありません。

比較的小国とも言えるエストニアですが、行政サービスの99%が電子化されている"e-Nation"です。

ちなみに、残りの1%は「結婚、離婚、不動産売却」です。

電子国家として一躍有名になったエストニアですが、デジタル化を進める上で特に重要な仕組みが2つあります。


①e-IDカード

ResearchGate

2002年、15歳以上の全国民に対して「e-IDカード」の所持が義務づけられ、2018年現在エストニア国民のe-IDカード所有率は98%です。

e-IDカードには日本のマイナンバーに該当する国民IDが記載されており、このカードを使うことで様々な行政サービスを利用することができます。

例えば、オンライン投票(i-Voting)をすることができたり、薬局で必要な電子処方箋(e-prescription)の獲得、税金申告(e-Tax)をネット上で行うことなどが可能です。

実際、国民のヘルスケアに関するデータは95%がデジタル化されており、99%の処方箋もデジタル化されています。


②X-Road

Estonian e-Government Ecosystem

そしてこのデジタル化を支える情報通信基盤が「X-Road」です。

X-Roadは、各機関や企業の持つ複数のデータベースに、安全性を保ちながら自由にアクセスできるクラウドシステムです。

これは1,100以上の行政機関や企業に活用されており、X-Roadを介して3,000以上のサービスが提供されています。

X-Roadが導入されたことで、それまで各行政機関や関連組織が紙でやりとりしていた作業はすべて電子化され、2017年の1年間で「804年」分に相当する労働時間が節約されたとのこと。

例えば、裁判所、警察、検察、刑務所、弁護士のデータベースが連携されていることで、裁判プロセスの効率化などを実現しています。


エストニアは「e-IDカード」と「X-Road」というハイテクな下地があるだけでなく、その他3つの理由によりスタートアップができやすい環境にあります。

では、それら3つの理由とは一体なんなのでしょうか。

エストニアにスタートアップが多い3つの理由(①「e-Residency」、②法人税、③「Enterprise Estonia 」)

①e-Residency

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