2社でシェア99%!?決算書作成で上場企業のインフラとなる「宝印刷」と「プロネクサス」

2018年12月19日

私たちが日頃お世話になっている「決算書」。

各社とも見慣れた同様のフォーマットで情報を開示していますが、実はある2社が決算書作成サービスの市場シェアを二分しています。

今回は上場企業にとって不可欠なインフラともいえる「決算書」作成を行なう「宝印刷」(証券コード: 7921)と「プロネクサス」(証券コード: 7893)についてピックアップしたいと思います。


プロネクサスは「株券専門」の印刷会社として1930年に創業。宝印刷の設立は1952年

企業としてより古い歴史を持つのはプロネクサスです。

1930年、「亜細亜商会」の社名で株券印刷を開始したのがルーツです。

プロネクサス 歴史

創業者の上野一雄氏はすでに存在した印刷会社との競合を避けるため特定の領域に特化しようと考えており、株券に目をつけます。

「印刷技術の最高峰」「東洋一の株券印刷会社」を志し、当時の顧客には「カルピス」社などが名を連ねていました。

1947年の「独占禁止法」制定で数多くの財閥が解体され、企業分割と株式公開が進んだことで株券印刷の需要も高まっていきます。

偽造防止技術「多色細紋印刷方式」も開発し、商法や証券取引法などに関連する提出書類の印刷事業も開始しました。

そして1985年、「ディスクロージャービジネス宣言」を公表。

IR分野へ進出し、有価証券報告書やIPO関連書類の作成サービスに乗り出しました。

1996年には東証二部へ上場を果たします。

2001年に有価証券報告書の電子開示(EDINET)が始まり、IR情報のデジタル化を推進。

現在は株主総会の集客ツール「スマート招集」なども手がけています。


宝印刷の設立は1952年で、1948年の「証券取引法」施行に合わせて財務諸表などの印刷業務をスタートしました。

ですので、日本初のIR資料印刷業者は宝印刷ということになります。

もともと印刷業だけでなく保険代理店としても活動しており、保険契約の得意先だった日産の本社がある「横浜市宝町」が社名の由来となっています。

宝印刷 沿革

1973年には海外営業部を設置し、グローバルな資金調達や海外企業の日本市場進出をサポート。

1988年には宝印刷自身も株式を公開。

1999年に制作部門をフルデジタル化し、2003年に電子データ作成システム「Xエディター」をリリースするなど、ITソリューションも強化しています。

売上規模はプロネクサスのほうが大きく、2018年度(18/3期)の売上は224.5億円となっています。

宝印刷の2018年度(18/5期)売上は156.9億円ほど。


宝印刷は年度によって営業利益率にばらつきがある一方、プロネクサスは10%前後で安定的に推移しています。


「法定書類」の作成に加え、IR業務もサポート。有報の作成元は「行間」で見分けることが可能

各社の事業展開は概ね似通っており、「金融商品取引法」や「会社法」で提出が義務付けられた「法定書類」作成がメインサービスとなります。

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