2024年には世界最大の人口を抱える「インド」のユニコーン企業14社まとめ(後編)

2024年には世界最大の人口を抱える「インド」のユニコーン企業14社まとめ(後編)

2019年01月29日 20:00

中編に引き続き、インドのユニコーン企業5社を紹介します。

Googleからの買収提案も却下、モバイル広告ネットワークの「InMobi」

InMobiは世界最大級のモバイル広告ネットワークを運営しています。
登記上の本社はシンガポールですが、本拠地はバンガロールだそうです。

スマホ向けの広告プラットフォームを提供しており、アプリゲームなどの広告から収益化を図っています。

大量の広告を在庫として持ってユーザー行動を分析し、広告主にとって効率的な広告を配信。 世界15億台以上の携帯機器に提供しており、2017年度売上高は2.83億ドルだったとのこと。


マッキンゼーのコンサルタントであったナビーン・テワリ氏らによって2006年に創業されました。 当初はSNS検索エンジンを開発していましたが、モバイル広告ネットワーク事業に転換。

同業社計4社を買収しており、海外にも裾野を広げています。 2015年にはGoogleから買収提案がありましたが、テワリ氏の「挑戦者であり続けたい」という考えから提案は拒否されました。

世界200カ国にネットワークを持ち、およそ10億人に向け世界各国のブランド広告を配信しているそうです。
グローバル展開を加速し、エンジニアの採用と技術研究にさらに投資をし、今後も競合を引き離すことを目指しています。

一方、売上はそれほど伸びていないという話もあり、今後どうなるかに注目です。

不動産に注力のクラシファイドサービス「Quikr」

Quikrは、ローカルな人々を結びつけるクラシファイドサービスを展開しています。
プラットフォーム上でモノやサービスを売買したり、借りたり、見つける場を提供しています。

携帯機器、家庭用品、自動車、不動産、仕事、教育等様々なジャンルを取り扱っており、インド国内940の町をカバーしています。 2018年度の売上高は26.8億円ほどで、前年から95%の成長。

2008年、プラネイ・シュレット氏らによって設立されました。  

扱う商品幅拡大を狙い、現時点で計11社を次々と買収しており、内6社は不動産分野の企業となっています。 

2015年、Tiger Global Management等の既存投資家から約$1.4億調達し、時価総額は2014年末から1年で3.5倍に増加しました。


毎月3000万人のユーザーが利用し、内5%が実際に取引しています。
現在は自動車、不動産、仕事募集の3つを主軸にしています。
インドの不動産は$1800億相当の市場規模が推計されていることから、今後の市場拡大を見込んでQuikrも不動産分野に力を入れています。
現時点では7万のテナントを扱っているようです。

保険商品のネット販売シェアの5割を占める「PolicyBazaar」

PolicyBazaarはインド保険各社の商品を比較するサービスです。
保険商品界のGoogleとも呼ばれており、最適化した保険商品をユーザーに提案します。

商品比較や購入プロセスを単純化し、保険業界においてニッチな市場をつくりました。 2018年度売上高は$1億、2019年度は倍増を見込んでいます。

2008年、アロク・バンサル氏らによって保険関連の情報サイトとして設立されました。  

ビジネスモデルに変更を加え、10年後の2018年にはソフトバンクのビジョンファンドより220億円調達しています。

販売される生命保険の25%、ネット販売の5割のシェアを握っており、年間のサイト閲覧数は1億回、サイト経由の購入は月間30万件にのぼります。
2020年までに年間1000万件の購入を目指しているとのことです。

さらに彼らは、新規事業として医師の予約ができる「DocPrime」をスタート。

チャットベースで医師と相談することができ、実際の診療予約もできるほか、医療サービスのパッケージ販売(クーポン的な)ものも提供。

このサービスを次なる成長エンジンに育てようと、大きな投資を行なっています。

2,000万人の学生を抱えるオンライン動画教育サービス「BYJU’S」

BYJU’SはK12(幼稚園から高等学校までの教育期間)生徒向けのオンライン動画教育サービスです。
講師が映像授業の中で3Dコンテンツやデジタルアニメーションを使って授業を行い、近代的で質の高いコンテンツが売りです。

単元ごとにオンライン上でテストを受け、フィードバックを受けることもできます。  

Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ夫妻が立ち上げた基金「Chan Zuckerberg Initiative」も出資し、有料会員は126万人にまで拡大しています。

創業ストーリーは非常にユニークです。

社名でもあるByju氏は小さいころから独学が好きだったそうで、大人になってからも2003年に知人のSAT(大学進学適性試験)の勉強に協力し、自分も受けてみたら100%の点数を取ってしまいました。

この学力を使えばMBAに入学することもできますが、彼はその代わりに「勉強法」を人に教えることを選びました。

このようにして立ち上げた予備校は大人気となり、最終的にはスポーツスタジアムを教室として使うまでに。

既に2,000万人の登録ユーザーと126万人の有料会員を抱え、他社の追随を許さない成長を遂げています。
有料会員は年間利用料1万ルピー(約1万7000円)を支払っており、消費者が課金しないといわれるインドでは珍しいことのようです。
アメリカやイギリスへも進出を予定しており、2019年1月には$1.2億で米国のOsmo(子供向けARゲームを開発)を買収しています。

創業26ヶ月でユニコーン仲間入りのEC企業「Udaan」

UdaanはB2Bのマーケットプレイスを運営しており、卸売業者、小売業者、貿易業社の製品や企業をモバイルアプリのプラットフォーム上でマッチングさせます。

中小規模の企業に特化してサービスを提供している点が特徴で、買い手の8割が小規模の小売業者です。

2016年、Flipkartの経営幹部だったスジート・クマール氏ら3人が創業しました。

三人はそれぞれFlipkartのオペレーション部門のトップ、CTO、ビジネスファイナンスのSVPなどで、2018年にはシリコンバレーVCのライトスピードベンチャーパートナーズなどから2.25億ドルを調達。

創業わずか26ヶ月でユニコーンの仲間入りを果たし、新たなB2Bのマーケットプレイスとして注目を集めています。

すでに15万人の事業者がプラットフォームに参加しており、今後は事務用品や「野菜」など食品にも幅を広げていく予定とのこと。

直近では中国にも進出しており、さらなる成長が期待される企業と言えます。