GAFAMで最も株価が「割安」なのは?キャッシュフローから企業価値を比較してみる
2019年02月06日 20:00

GAFAMで最も株価が「割安」なのは?キャッシュフローから企業価値を比較してみる

GAFA(Alphabet、Amazon、Facebook、Apple)の決算が出揃ったので、今回はこの4社にMicrosoftを加えて比較記事を書いてみました。

ただ比較するだけだと面白くないので、ゴールとして「一番、時価総額が割安なのはどれか」というテーマを考えてみたいと思います。


まずはその前に5社の決算数値を比べてみながら、各社の状況をおさらいしましょう。

Amazonの売上がAppleを超えそう!

最初に比べるのは、5社の損益数値。その中でもトップライン(売上)です。

売上規模が大きいのは、クソ高いスマホを売りつけるAppleです(信者ですが)。2,656億ドル。

小売の世界をEコマースで「ディスラプト」しているAmazonの売上も2,329億ドルまで拡大しています。つい3年前までは2倍ほどの開きがありましたが、このまま行くと来年にも超えそうですね。

この中ではFacebookの売上規模は小さく、558億ドルという数字になっています。


営業利益ベースでは景色がガラッと異なります。

Appleの営業利益が709億ドルと圧倒的ながら、それ以外の4社は比較的近い規模にあります。

売上ではあれほど開きのあったGoogle(Alphabet)とFacebookは、営業利益では250億ドル前後でほとんど同じ規模です。

Amazonは124億ドルと、GAFAMの中では小さい水準です。

営業利益率を計算してみると、Facebookが44.6%と圧倒的な収益性の高さを叩き出しています。

次に高いのはMicrosoftで31.8%。そしてAppleが26.7%、Alphabetが19.2%、Amazonが5.3%と続いています。


続いてコスト面をみるために、各社の従業員数をチェックしてみます。

従業員数をみると実はAmazonが圧倒的で、65万人近くに達しています。

2017年に急増しているのは大手スーパー「Whole Foods Market」を買収したためですが、それ以前にも急速に拡大していることがみて取れます。

やはりFacebookが3.5万人と少なく、Amazonの18分の1しか従業員がいないことになります。

こうなると、従業員あたりの収益性を計算してみたくなります。

やはり圧倒的なのはFacebookで、従業員一人あたり7,000万円もの営業利益を稼いでいることになります。Appleもすごいですね。


よく取りざたされる研究開発費についても比較してみましょう。

比較すると、Amazonが288億ドルと大きく、Google(Alphabet)も214億ドルと突出しています。

AppleとMicrosoftは140億ドルちょっとで同規模で、Facebookも103億ドルと1兆円を超えています。

潤沢なキャッシュを持ちつつ各社とも積極的な投資を行う

ここまでは、いわゆる「PL(損益計算書)」データの比較でした。

続いてはBS、すなわちバランスシート(貸借対照表)のデータを比較していきたいと思います。


まずは分かりやすいところで、手持ちの金融資産の比較です。要するに「なんぼ財布に入ってんの?」ということ。

みんなお金持ちですが、中でもAppleは2,371億ドル(26兆円)と群を抜いています。このうち2,111億ドルは債券などの「有価証券」で、いわゆる現金は259億ドル。

Microsoft、Google、Amazonは3社とも10兆円から15兆円程度の金融資産を持っており、Facebookは411億ドルということで、やはり小さめです。

ちなみに、日本のネット企業でキャッシュリッチな企業といえばDeNAがありますが、それでも2,000億円程度(長期金融資産などを含む)。


インターネットの「インフラ」としての側面も持つ彼らは、有形固定資産の金額も非常に大きくなっています。

金額もそうですが、この数年での伸びがエグいですね。各社それぞれ事情は異なりますが、一つにはAWSやAzureなどのクラウド分野の成長を反映したものと言えそう。

AmazonとGoogle(Alphabet)はそれぞれ6兆円を超えています。

ちなみに、日本の通信インフラを担うNTTグループ(日本電信電話)の有形固定資産は9兆円ほど。このペースで行くと、あと5年くらいでNTTより大きくなりそうです。

すでにFacebookとMicrosoftが同じくらいの規模というのも興味深いですね。


続いて、買収に伴って発生する「のれん(Goodwill)」の推移をグラフにしてみます。

これがまた興味深く、Microsoftが357億ドルと圧倒的に大きくなっています。

2017年にドカンと大きくなっているのは、人材SNSのLinkedIn260億ドルで買収したため。

それ以外にもFacebookはWhatsApp2014年に218億ドル)、Amazonは食品スーパーのWhole Foods Market2017年に137億ドル)など、3桁億ドルの大型ディールを境に「のれん」がデカくなっているのが分かります。

一方、Googleは徐々にのれんを積み上げており、コンスタントにM&Aを行なっているのが見て取れます。

4社とも積極的なM&Aのイメージがありますが、前述の有形固定資産への投資や、研究開発の金額と比べれば「たかが知れている」とも言えます。

Appleに至っては、大きな買収をほとんどしないので2018年のバランスシートからは「のれん」の記載も消えてしまいました。

数兆円規模のキャッシュフローを稼ぎ、企業価値も5000億円以上の規模に

さて、いよいよここからが本題です。

「GAFAM」5社はいずれも急速な拡大を続けていますが、この中で最も「割安」なのはどの会社でしょうか?


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2017年08月22日 10:59

ウォーレン・バフェットが語る投資のリターンを「最小化」する方法

オリジナル文と簡単な訳

ウォーレン・バフェット翁が2005年の報告書の中でまたしても興味深い話をしていたのでまとめます。

テーマは「どうやったら投資リターンを最小化できるか」です。彼らしいシニカルなユーモアを存分に盛り込んだ内容となっています。


2018年03月26日 15:28

ウォーレン・バフェットが過去に行なった「株式以外」の投資を元に語る「投資の基本原則」とは

投資に関する考え
1986年、農地への投資
1993年、商業用地への投資
バフェットが考える投資の基本原則
チャーリーとバフェットの株式購入の意思決定プロセス
プロでない投資家は、低コストのインデックスを買っておきなさい

バークシャー・ハサウェイの2013年の「株主への手紙」に「Some Thoughts About Investing(投資に関する考え)」という項目があったのでメモしておきます。

内容は、バフェットが過去に行なった「株式以外」への投資について語ったもの。

かなり長いですが、彼の「投資」全般に対する考え方がよく現れています。