楽天による買収の歴史

Index

2000年12月 『Infoseek』(90億円)
2003年9月 『旅の窓口』(323億円)
2003年11月 DLJディレクトSFG証券(300億円)
2004年5月 『みんなの就職活動日記』
2004年9月 あおぞらカード(74億円)
2005年6月 国内信販(120億円)
2005年10月 LinkShare Corporation (464億円)
2007年8月 フュージョン・コミュニケーションズ(6.73億円)
2008年9月 結婚情報サービス『O-net』
2009年2月 イーバンク銀行(実質200億円)
2009年3月 有料動画配信『ShowTime』(17億円)
2010年1月 プリペイド型電子マネー『Edy』
2010年5月 リンクシェア・ジャパン
2010年7月 フランス『PriceMinister』(224億円)
2011年6月 ブラジル『Ikeda Internet Software』
2011年7月 ドイツ『Tradoria』
2012年1月 カナダの電子書籍『Kobo』(236億円)
2012年6月 スペイン『Wuaki.tv』
2012年6月 ケンコーコム(15億円)
2012年10月 アイリオ生命保険株式会社
2012年11月 フランスの物流事業『Alpha Direct Services』
2013年2月 アメリカのキュレーション型EC『The Grommet』
2013年6月 米国物流会社『Webgistix』
2013年9月 米国の動画配信『Viki』(200億円)
2014年3月 通話アプリ『Viber』(9億ドル)
2014年9月 米国の購買データ分析企業『Slice』
2014年10月 北米『Ebates』(1060億円)
2015年4月 米国の電子図書館『OverDrive』(500億円)
2015年7月 バーチャル試着サービス『Fits.Me』
2016年9月 フリマアプリ『FRIL』(数十億円規模)
2016年10月 爽快ドラッグ(89億円)
2016年11月 教育事業のReDucate

今日は、楽天が過去に買収してきた企業についてまとめてみたいと思います。

楽天は1997年5月に『楽天市場』のサービスを公開しました。最初は従業員6名、13店舗からのスタートだったそうです。

会社ホームページより)

その後、2000年4月には早くも株式を公開(日本証券業協会へ株式を店頭登録)し、同年から怒涛のM&Aによる事業拡大を展開してゆきます。

かなりの長文になってしまったので、まずは全体を表にしておきます。以下に含まれていない買収案件もかなり多くあったみたいなのですが、今回は公式ホームページ(楽天の歴史)に記載されているものにとどめています。

買収年月 買収対象 買収額
2000年12月 Infoseek 90億円
2003年9月 旅の窓口 323億円
2003年11月 DLJディレクトSFG証券 約300億円
2004年5月 みんなの就職活動日記
2004年9月 あおぞらカード 74億円
2005年6月 国内信販株式会社 120億円
2005年10月 LinkShare Corporation 464億円
2007年8月 フュージョン・コミュニケーションズ株式会社 6.73億円
2008年9月 結婚情報サービス『O-net』
2009年2月 イーバンク銀行 実質200億円
2009年3月 有料動画配信サービス『ShowTime』 17億円
2010年1月 プリペイド型電子マネー『Edy』 30億円?
2010年5月 リンクシェア・ジャパン
2010年7月 米国『Buy.com』 2億5000万ドル
フランス『PriceMinister』 224億円
2011年6月 ブラジル『Ikeda Internet Software』
2011年7月 ドイツ『Tradoria』
2012年1月 カナダの電子書籍『Kobo』 236億円
2012年6月 スペイン『Wuaki.tv』
ケンコーコム 15億円
2012年10月 アイリオ生命保険
2012年11月 フランス物流事業者『Alpha Direct Services」
2013年2月 アメリカのキュレーション型EC『The Grommet』
2013年6月 米国物流会社『Webgistix』
2013年9月 米国の動画配信サイト『Viki』 200億円
2014年3月 通話アプリ『Viber』 9億ドル
2014年9月 米国購買分析企業『Slice』
2014年10月 北米『Ebates』 1060億円
2015年4月 電子図書館の米国『OverDrive』 500億円
2015年7月 バーチャル試着サービス「Fits.Me」
2016年9月 フリマアプリ『FRIL』 数十億円(推定)
2016年10月 爽快ドラッグ 89億円
2016年11月 教育サービス『ReDucate』

こうしてみると、設立から10年も経たずに数百億円規模のM&Aを何件も決めていますね。日本のインターネットベンチャーとしては稀に見る買収巧者と言えます。

以下、各案件の少しだけ詳しい情報です。

2000年12月 『Infoseek』(90億円)

検索機能を備えたポータルサイト『Infoseek』を運営する株式会社インフォシークを買収しました。

インフォシークは1996年にデジタルガレージ社が米国インフォシークと業務提携して創業した企業です。買収額は90億円という金額だったようです。設立してからわずか3年ちょっとの時期にそんな買収を行なっていたのですね。

(参考:成長の軌跡 インフォシーク買収

インフォシークはその後、2003年9月に楽天本体に吸収合併されます。

2003年9月 『旅の窓口』(323億円)

続いて、楽天は旅行サイト『旅の窓口』を運営していたマイトリップ・ネット株式会社を完全子会社化します。

楽天は2000年から「楽天トラベル」を展開し、掲載宿数・予約数ともに順調に伸ばしていたそうですが、当時圧倒的だった『旅窓』にはどうしても追いつけなかったと言います。

(参考:成長の軌跡 楽天トラベル設立

楽天トラベルは楽天スーパーポイントとの連携もあって自分もよく使いますが、当時の買収額323億円というのはかなりの規模だったのではと想像します。

323億の「安い買い物」:楽天、マイトリップ・ネットを買収

マイトリップ・ネットの親会社は日立造船だったのですね。

2003年11月 DLJディレクトSFG証券(300億円)

楽天、DLJ証券を買収

インターネット専門証券業を展開するディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券株式会社を子会社化しています。当時の主要株主はCSFBdirect Asia Holdings(保有比率50%)、三井住友銀行(同21.25%)。現在は楽天証券株式会社となっており、主力事業の一つに成長しました。

2004年5月 『みんなの就職活動日記』

参考:楽天、「みんなの就職」を完全子会社化

口コミ就職サイト『みんなの就職活動日記』を運営するみんなの就職株式会社を完全子会社化しました。「みんなの就職活動日記」は1996年12月から運営されており、2004年3月28日時点で33万5000人の登録者を有していたとのことです。

2009年に楽天株式会社に吸収合併されています。

2004年9月 あおぞらカード(74億円)

参考:楽天、カードローン参入へ あおぞらカード買収

個人向けカードローン会社の株式会社あおぞらカードをあおぞら銀行、オリックス・クレジット、オリックスの3社から74億円で譲受し、完全子会社化。楽天はこれを機に個人向けカードローンに参入しました。

現在は楽天カード株式会社となっており、こちらも主力事業の一つですね。

2005年6月 国内信販(120億円)

参考:楽天、クレジットカード会社の国内信販を買収--社名を「楽天KC」へ

クレジットカード「KCカード」を発行していた国内信販株式会社を子会社化し、クレジットカード決済サービスの『楽天カード』の発行を開始しました。

国内信販は1963年に設立された福岡の会社だったようです。

その後、楽天KC株式会社、KCカード株式会社へと社名を変更していったようです。あおぞらカードから派生したカードローン事業と統合したようです(参考)。

現在は「ワイジェイカード株式会社」としてヤフー(及びソフトバンク)グループのもと事業を行っている様子。

2005年10月 LinkShare Corporation (464億円)

参考:楽天、米リンクシェアを4億2500万ドルで買収--世界進出への第一歩に

アフィリエイトサービスを手がける米国のLinkShare Corporation (現 RAKUTEN MARKETING LLC)を完全子会社化し、米国アフィリエイト市場に参入しました。買収資金は銀行からの借り受けで賄ったとのことです。

日本法人のリンクシェア・ジャパンはLinkShareと三井物産が50%ずつ出資していたが、この時点で資本構成に変更はなかったようです。

上の記事でそれより目についたのは、2004年に中国で航空券予約事業などを行うCtrip.com Internationalに約20%出資していたことです。CtripはNASDAQにも上場し、成長を続けています。

2007年8月 フュージョン・コミュニケーションズ(6.73億円)

参考:楽天がフュージョンを買収,ネットを使わない顧客の獲得にも活用

2007年6月19日に、東京電力傘下の通信事業者で、IP電話事業を運営していたフュージョン・コミュニケーションズを買収することで東京電力と合意しました。フュージョンが持つアセットを活用し、インターネットを利用していない層を取り込んでいくことが狙いだったとのこと。

買収金額については次の記載があります。

> 今回の買収金額について,楽天側は取得金額を非公表としたが,東京電力側は譲渡金額を6億7300万円と公表している。

2008年9月 結婚情報サービス『O-net』

参考:楽天、結婚情報サービス大手オーネットを子会社化

結婚情報サービスを運営する株式会社オーネットを株式取得により完全子会社化しました。当時の会員数は5万1140人、会員同士の成婚者数は年間およそ4000人だったとのことです。

2009年2月 イーバンク銀行(実質200億円)

参考:楽天、イーバンク銀行を連結子会社化

2008年9月に資本・業務提携契約を締結し、優先株式199億8000万円を引き受けていたイーバンク銀行株式会社の優先株式を普通株式に転換し、子会社化しました。イーバンクは当時から300万口座を有していたのですね。

現在は楽天銀行となっています。

2009年3月 有料動画配信『ShowTime』(17億円)

参考:楽天、ショウタイムを17億円で完全子会社化

2001年にUSENとの合弁で立ち上げた動画コンテンツ配信事業を運営する株式会社ショウタイムを株式追加取得により完全子会社化しました。USENの全持分を17億8400万円で買い取ったとのこと。当時のShowTimeのコンテンツ総数は6万タイトル、会員数は110万人だったそうです。

2010年1月 プリペイド型電子マネー『Edy』

参考:楽天が"Edy"を買収する意味

楽天は、2009年11月にプリペイド型電子マネーを運用している「Edy」を運用していたビットワレット株式会社との資本提携を発表していました。その内容は楽天が約30億円でビットワレットの第三者割当増資を引き受け、株式の過半数を取得するというもので、実質的な買収だったと言えます。上の記事はライブドアの社長だった堀江貴文氏の記事で、楽天の戦略をべた褒めしています。

ビットワレットは現在は楽天Edy株式会社となっています。

この続きを読むには

ここから先をお読みいただくには、
Stockclipサポート会員にご登録いただく必要があります。


Stockclipサポート会員登録
または
ログイン
このエントリーをはてなブックマークに追加