意外と短い「GDP」の歴史:時代に合わなくなってきている?(後編)

意外と短い「GDP」の歴史:時代に合わなくなってきている?(後編)

2019年09月01日 12:00

前回の続き)

アメリカ初となるGNP(国民総生産)統計は1942年に発表されました。

クズネッツは、軍事費などの政府費用を除外するべきと考えましたが、社会的情勢もあって戦費も測定しやすい方針が決定。

国民所得の計算において、この決着が大きなターニングポイントとなります。

18世紀の産業革命から20世紀前半まで、経済といえば民間のものを表すのが当然でした。

政府にしてみれば、国民所得から国防費を差し引いてしまうと、戦争が民間消費に大きな犠牲を強いるというイメージを与えてしまいます。あくまで民主的に、人々の所得を集めて社会保障を提供する、というのでなくてはならないのです。

同様の結論に達したのは、アメリカだけではありません。

イギリスは、アメリカより早く同様の結論に達し、オランダやドイツ、ソ連でも同様の概念が発達していきました。

「戦費調達」から「GDP」が誕生

こうした経済指標の発展を支えていたのが、第二次世界大戦における「戦費調達」だったのです。

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