GoogleのCEOサンダー・ピチャイが語る製品と機械学習の関係と今後の展望(2017Q2)

昨日はFacebook社のCEOマーク・ザッカーバーグが決算報告会(Earnings Call)で何を語ったのかを見ました(参考)。今日はAlphabet社について見ます。

現在、傘下Google社のCEOはサンダー・ピチャイ氏。

グーグル新CEO、サンダー・ピチャイとは何者か

ピチャイ氏は1972年生まれで、インド工科大学でエンジニア学士を取得したのち、スタンフォードで理学修士、ペンシルベニア大学でMBAを取得しているコテコテのエリートです。

卒業後はマッキンゼーに入社し、2004年にグーグル入社。Chromeなどの開発を率いた後、2013年にAndroid部門の責任者に。

Twitter社からの引き抜きやMicrosoftの新CEO候補となることが噂されるなど、優秀な人物として有名だったようです。

それでは見ていきましょう。

Alphabet Q2 2017 Earnings Call

<簡約>

グーグルは引き続き人工知能によって駆動するコンピューティングへの転換をリードしている。

私たちは、この素晴らしいテクノロジーを世界中の誰もが利用できるように取り組んでいる。

製品やプラットフォームに、私たちの成功を促進するような機械学習や人工知能の力を組み込むことに注力している。


今日、私は未来に向けて自信を持って投資している領域について話していく。

まず最初に、私たちは機械学習に裏打ちされた中核製品の一部で信じられないようなモメンタムに直面している。

次に、三つの最も有望な部門、Youtube、クラウド、そしてハードウェア・ビジネスについてのアップデートをお伝えする。

それから、我々のコンピューティングと広告プラットフォームについての力強い成果について結論づける。

Googleの中核プロダクトと人工知能について

まずは、私たちの中核製品とそれに力を与える人工知能について。

Googleは、世界で最も複雑な課題の一部を解決するために、いつもディープなコンピュータ科学やインサイトを活用してきた。

人々はもはや、キーボードとマウス、マルチタッチだけを使うだけでなく、音声入力やカメラなどの新しい入力方式を使って質問したり、現実の用事を済ませている。

私たちはこのことを、人々がGoogleアシスタントとやり取りする様子(昨年の公開以来、今や1億以上のデバイスで利用されている)から見ているし、多様なハードウェアがGoogleアシスタントを組み込めるように「アシスタントSDK」を公開したことで、これからさらに増えるだろう。

私たちは今や、Googleホームや携帯のアシスタントで70を超えるホーム・オートメーション事業者と提携しており、そこにはハネウェル、ロジテック、LGなどが含まれる。

それにより、毎日の家事を音声によって行うことができるようになる。

Google I/O(グーグルが毎年開催するカンファレンス)では、「Googleレンズ」を発表した。今年の後半から利用できる。

「レンズ」は、視線の先にあるものを理解でき、その情報をもとに行動を取ることを助ける、視覚をベースにしたコンピューティング機能の集合体だ。

だから例えば、もしあなたが大好きなバンドのポスターをみたとすると、写真を撮ったり、関係する情報を手に入れることや、次のコンサートのチケットを購入することもできる。

検索では、この四半期に米国で「ジョブ・サーチ」という素晴らしい機能を公開した。それにより、仕事を探すのが誰もにとって簡単になる、現在どんな仕事についていようがね。

人々の生活を便利にするこれらの製品の多くは機械学習によって可能になっている

私たちがこの四半期に注力した領域の一つは、我々の機械学習アルゴリズムが、我々の製品についてもっと高速に学び、改善するのを可能にすることだった。

そういったリサーチの取り組み「AutoML」では、機械学習モデルの設計を自動化するというアプローチを追究することができる。

私たちは最高の機械学習を全ての製品に素早く展開することができる。それにより、この四半期、コメントを穏やかにしたり、Gmailでスマートな返信をおすすめしたり、翻訳を改善するなど、ありとあらゆるスマートな機能を公開することができた。

GoogleマップやYoutube、Gmail、Googleフォト(今や5億人を超えるユーザーが毎日写真や動画をバックアップしている)などにも新しい機械学習の機能を追加した。

また、ディープマインドの「AlphaGo」チームの中国の囲碁サミットの結果も喜ばしいものだ。AlphaGoは世界一のプライヤーであるカ・ケツと戦った。

AlphaGoと戦いはじめて、カ・ケツは20回連続で勝利した。彼が言うには、AlphaGoと戦うことでゲームへの理解がおおもとから変わったとのこと。

人工知能が、世界で最も古く、最も戦略的なゲームにおいてこれほど深遠な効果をもつことがわかるのは、素晴らしいことだ。

他の多くの領域で、同じインパクトが起こりうる。医療から科学、エネルギー利用やその他もっと多くのことまで。

YouTubeについて

さて、いくつかの最も大きなプロジェクトの話に移ろう。

まずはYouTube。

YouTubeは今や月間15億人が観ており、人々は平均して、一日に60分を携帯やタブレットを使って観ている。

それは信じられないことで、それによって何千もの情熱あるビデオ・クリエイターたちがお金を稼いでいる。

YouTubeで最も速く成長するスクリーンはリビングにあるのだ。

YouTubeのテレビスクリーンでの視聴時間は、前年比で二倍近くに増加した。

この四半期、私たちは6つの新しい広告でサポートされたセレブによるYouTubeのオリジナル動画を公開した。

セレブには、エレン・デジェネレスやケヴィン・ハート、そしてレットやリンクのようなYouTubeクリエイターたちが含まれている。

これらの新しいショーに対する広告主のフィードバックはものすごく良かった。

先週、私たちのライブテレビサービスである「YouTube TV」は、アメリカをまたがる10の地下鉄エリアを追加し、たった4ヶ月で利用可能な市場を3倍に増やした。

Googleクラウドについて

すごいモメンタムを得ている次の大きなプロジェクト、Googleクラウドに移ろう。

Googleクラウド・プラットフォーム(GCP)は引き続き、製品やセクター、地域をまたがってかなりの成長を見せている。また、規制のあるセクターでの大企業での成長も増加している。

巨大な顧客に関してもっと具体的に話してみよう。

第二四半期に結んだ新しい取引のうち50万ドルを超えるものは、前年に比べて3倍に増えた。

世界中の既存および新規顧客の成長に対応して、私たちは引き続きデータセンターに投資し、最も高速で、信頼性のあるサービスを提供する。

私たちは、ノースバージニアやシンガポール、シドニー、ロンドンで新しいGoogleクラウド・リージョンを開いた。

また、パートナーシップについても引き続き構築していく。

第二四半期にSAPとの提携を拡大することを発表した。また、Nutanixとの新しい提携では彼らの製品をGCPと統合し、顧客たちはオン・プレミスとクラウド上のハイブリッドな環境で仕事を走らせることができる。コンテナとKubernetesを使うことで。

ハードウェアについて

さて、ハードウェアビジネスについて話そう。

新しい一連のハードウェアは引き続き勇気付けられる感じで、これらのデバイスをより多くの人たちに届けられていて、良い進捗だ。

Googleホームは今や4つの国で利用できる:米国、カナダ、オーストラリア、英国だ。そして、8月の上旬にフランスとドイツにも展開することを発表した。

Pixelフォンは引き続きとても人気で、Google Wifiはカナダ、ドイツ、フランスで公開したばかりだが、熱烈なレビューをもらっている。毎日、この製品を愛する人たちのことや、どのように家庭でより良いWiFi環境を手に入れたかを聞く。

調子を変えると、私たちのコンピューティングおよび広告プラットフォームはパートナーたちに素晴らしい結果をもたらしている。

今や、20億以上のアクティブなAndroidデバイスが世界中に存在する。それほど多くの人たちがAndroidを選んでいるのには頭が下がる。

多くのハードウェア・メーカーたちがデバイスを公開してポジティブなレビューを受け取っているのを目にしており、その中にはサムスン・ギャラクシーS8やLG G6などが含まれる。

今四半期のGoogle I/Oでは、開発者たちにAndroid Oへの早期アクセスを提供した。そこではバッテリーライフやパフォーマンドなどのコアな部分に注力していく。

そして、Google Playは引き続き、開発者にとって重要な配布プラットフォームであり続ける。信じられないことに、昨年だけで820億ものアプリがGoogle Playからダウンロードされている。

それこそが地球上のみんなのための11のアプリだ。私たちは引き続き、VRやARなどの次世代のコンピューティング・プラットフォームにも注力する。

今年の終わりまでに、11のデイドリームで使えるデバイスが市場に出回るだろう、サムスンやLG、モトローラ、ASUSなどのメーカーから。

広告プラットフォームについて

広告プラットフォームに移ろう。

ここでも、広告主やアプリ開発者がデータをリアルタイムで分析して、顧客がより便利な広告に達したり、キャンペーンの効果を測るのを助けるために機械学習がクリティカルなものになっている。

今四半期に開催された「Google Marketing Next」では、デバイスやチャネルをまたがって、キャンペーンを追加コストなく一箇所で計測することができる包括的な計測ツール、Googleアトリビューションを公開した。

また、新しい広告フォーマットおよび入札機能を「ユニバーサルアプリ・キャンペーン」として公開した。そこではユーザーベースをGoogle Play、検索、YouTube、Gmail、ディスプレイ・ネットワークなどをまたがって成長させることができる。

2016年のGoogle I/Oでは、20億のアプリインストールを成し遂げた。

今日、その数字は50億を超えた。それは驚異的な成長だ。

取引の90%はまだオフラインだが、私たちは消費者たちが、自分が探しているものを店舗で探すのを助けたい。

私たちの店舗訪問テクノロジーは、オンラインで始まり、店舗で終わる顧客の行動を理解するための手段になっている。

今日、私たちの「Store Visits」による計測は、この種類で最も大きなプログラムであり、17カ国で50億以上の店舗が計測されている。

この四半期にはローカル広告や「Store Visits」による計測に動画も導入した。

動画といえば、6秒広告フォーマットであるバンパー広告は引き続きうまくいっている。

ブランドも閲覧者側もこのフォーマットを好んでいて、注意を惹きつけるのに理想的な長さだ。

ロレアル、ハズブロ、Xbox、CliniqueやNeutrogenaなどがバンパーで大きな成功を成し遂げている。

そしてGoogle Preferredは伸び続けている。今や、何百ものブランドが米国でGoogle Preferredを購入していて、3年前に開始して以来、3倍近くに増えている。

私たちは、ただ大きなブランドを助けているだけでなく、何百万ものスモールビジネスがオンライン化して成長するのを助けている。

毎月、Googleは1000億ものビジネスサイトへの訪問を助け、ビジネスとその顧客との間で30億を超える直接的なつながりを作り出している。

これらの取引により、巨大な経済的機会と成長がスモールビジネスにもたらされる。

先月、これらの機会を増やすために、何百ものスモールビジネスのために、モバイル最適化されたウェブサイトを無料でシンプルに作る方法を公開した。

スモールビジネスは、それを10分以内で携帯を使って行うことができる。Google検索やマップですでに利用できる情報を使うことで。

そして最後に、パブリッシャーたちが収益を成長させることを助けることは今も巨大な注力ポイントである。自動化と機械学習の力を使って、パブリッシャーのためのオークション・アルゴリズムを改善している。2016年以来、行ってきた50の改善により、「DoubleClick Ad Exchange」を使って、パブリッシャーたちがさらに15%の売上を生み出している。ここら辺が第二四半期からのハイライトだ。

今週は私にとって、もうひとつのハイライトになるだろう。私はアフリカに行って、「ナイジェリアのためのGoogle」イベントに出て、ナイジェリアやサブサハラアフリカ向けに新製品を発表する予定だ。テクノロジーとGoogle製品が、どのように人々の生活に本当の違いを生み出せるかを見るのがとても楽しみだ。

(以下謝辞)

<簡約ここまで>

Googleは製品の全てに機械学習によるアルゴリズムを導入して育てていっているところのようです。

この点はFacebookのマーク・ザッカーバーグも同じようなことを言っています。

これにより、彼らの事業はどのように変わっていくのでしょうか。楽しみです。

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